ガラスの劣化事例

建物のオーナーさまから、「毎月ガラスの清掃をしてもらっているのだが、あまりきれいにならないんだ。」「強く擦っても水滴の跡がとれないんだ?」、という質問を受けることがあります。これはガラス清掃をされている業者さんがわるいワケではありません。通常の清掃作業では除去できないウロコ状白化膜という症状です。
ウロコ状白化膜は早期であれば酸性洗浄剤や研磨材等を使用して取り除くことが可能です。しかし、そのまま長い間放置された状態のものは、ガラス自体がアルカリヤケを呈し、ガラス表面が凹凸状態となり、表面のウロコを除去しても美観は回復することができなくなります。そうなる前に早期のメンテナンスを行うことをお勧めします。

類似事例1:ウロコ状白化膜 類似事例1:ウロコ状白化膜 この事例は熱線吸収ガラスの表面に付着したウロコ状白化膜です。(ガラス自体が黒味を帯びた熱線吸収ガラスのためにウロコは白濁したように見えず黒色の水滴状態に写っています。)中性洗浄剤を使用した通常の洗浄作業では除去することができません。
また除去後は定期的な観測を行って、データを蓄積し、再度同様の状態が起きるようであれば、再発防止の措置を講じることが肝要です。

類似事例2:アルカリヤケ 類似事例2:アルカリヤケ 上部外壁材のタイル目地から流出したケイ素成分が降雨時にガラス(網入りフロートガラス)に付着し、湿潤→乾燥を繰り返しガラスと密着、ガラス表面を劣化(粗面化)させてしまった状態です。こうなると如何なる洗浄剤を用いてもガラス表面を平滑に修復することは出来ません。唯一の修復手段としては研磨工法がありますが、時間がかかり、コスト高となり、現実的ではありません。
よってガラスを交換しなければならなくなってしまいます。

施工事例 施工事例: ウロコ状白化膜を除去した画像です。
竣工後、1年経過した建物のガラスに症状がみられました。
ガラスの上部はタイルの外壁です。タイルの目地材から降雨時に流下した成分が要因と思われます。
症状が確認されてから、比較的早期のうちに除去作業を行ったことで、“アルカリヤケ”には進行しておらず、美観は回復することができました。
施工後、再度同様の症状を引き起こさないよう。
追跡調査を行い、再度同様の状態が起きるようであれば、表面保護処理(コーティング処理)や定期清掃の回数見直しを提案します。